妊活中の水泳

妊活中の水泳はメリットも大きいがリスクもあり

「妊活中に水泳をすると、体が冷えるからやらない方が良い」と思っていませんか?
実は、水泳が妊活中の体質改善にメリットがあるということは、あまり知られていません。
水泳は、多くのリラックス効果や血液の循環を改善したり、自律神経を整えたりする働きがあります。
逆に、水泳のデメリットは何かと申しますと、プールの水に含まれる残留塩素によるアレルギー反応等の悪影響、過剰運動による活性酸素の増加、不妊治療中(人工授精)における細菌・ウィルスの感染が挙げられます。

 

まず、妊活中に水泳をするメリットですが、一つはリラックス効果があります。
水泳はリラックス要素が高い運動です。
例えば、水しぶきはマイナスイオンを発生させるため、ストレスが癒されていきます。
また、水に入ったときのヒヤッとした感じやフワフワ感は、いずれも脳に刺激を与え幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを分泌させてくれます。
水中でリラックスすることは、母胎にいたときの記憶が関係していると言われておりますが、水流によるさざ波は「1/fゆらぎ」という癒しパワーがあるのも頷けます。
これらの作用により、気分の安定や筋肉の緊張から解放をもたらしてくれ、大きなリラックス効果をもたらしてくれるのです。
生理が終わり、低温期には水泳でリラックスすることもストレス軽減に効果的です。

 

妊活中に水泳をする2つ目のメリットですが、血液の循環を正常化させ、体質改善に貢献することです。
妊娠しやすい体を作るためには、基礎代謝力を上げる必要がありますが、代謝を高めるためにはゆっくり呼吸を行う有酸素運動が効率的です。
運動の中でも、水泳は効率的な有酸素運動として有名ですが、妊活中に水泳をして良いものが心配される方がいらっしゃいます。
というのは、プールで水泳をすると、体が冷えるから良くないから・・・というのです。必ずしも水泳が冷え悪化につながるわけではありません。
冷え解消には一定の時間と運動量が必要なのです。水中ウォーキングなら30分〜1時間程度が目安になります。
プールの水温は22度以上が目安になっていますが、平均的に29〜31度ほどです。その水の中で、人間の体は水温から体を温めて守ろうと代謝を上げて、機能が活性化されてるのです。
代謝が上がると熱エネルギーが生まれるので体の末端からポカポカしてきます。
水泳から上がった後、不思議と体が冷えていないのは血液循環が良くなったからだと言えます。
血液の循環が上がれば、血液の届きにくい卵巣への血流量も増えますので、卵巣への栄養も届き、子宮内膜が着床に適した状態に近づきます。

 

妊活中に水泳をする3つめのメリットは、自律神経をととのえることにあります。
自律神経は常にゆらぎがあります。実は、水泳はこの自律神経のゆらぎを最大化させ、自律神経を安定化させる働きがあります。
水泳をした後、眠くなったり、お腹がやけに空いた経験はありませんか?
冷たい水に入ったり、運動している時間は、交感神経が優位ですが、水泳が終わったあとはその反射で、副交感神経が優位になりやすいためです。
自律神経はなかなか曲者で、悩まれる方も多いのですが、要はメリハリです。
緊張感とリラックス。これをストレスなくバランスよくいかに生活の中に組み込んでいくかによって、コントロールすることができます。
ストレスが多いと感じる方は、水泳だけでなく、睡眠時間をリラックスさせるよう工夫し、趣味などリラックスできる時間を設けることをおすすめします。

 

水泳のデメリットですが、1つはプールの水に含まれる残留塩素の問題です。
プールの水質基準はかなり細かく規定されています。
厚生労働省の「遊泳用プールの衛生基準」によると、 遊離残留塩素濃度は、必ず0.4 mg/L 以上で、できれば1 .0 mg/L 以下が望ましいとされています。
ちなみに水道水の残留塩素の基準は(水道法施行規則第17条(衛生上必要な措置)より)、遊離残留塩素を0.1mg/L(結合残留塩素の場合は、0.4mg/L)以上保持するようにとされています。
つまり、水道水=0.1〜0.4mg/L、プール=0.4〜1.0mg/Lであり、プールに含まれる塩素は、水道水と同じ量〜最大10倍ほどの量ということになります。
塩素が過剰に添加されたプールに入ると、喘息を起こしたり、持病を悪化させることがあります。
また、人体が塩素プールから刺激を受けやすい部分は耳、鼻、目、喉などの粘膜が一番、次に髪や肌です。
中耳炎や鼻炎など粘膜の持病を抱えている場合は悪化させる恐れがあるため、体調を見ながら様子をみてください。
塩素が体に及ぼす感度には個人差があり、塩素量にもよっても差が出ます。
もしプールに入って目や肌が赤くなるようでしたら、ゴーグルは必ずつけるようにし、水泳後は必ずシャワーに入って体をよく洗ってを流すようにしましょう。
また、髪は塩素によってキューティクルが壊れるためパサパサになるため、なるべくシリコン製の水泳キャップを着用すると良いでしょう。肌はヒリヒリしたり赤らんだりする場合もあるため、保湿用のクリームや乳液、化粧水などでケアしてあげると良いです。水泳ではなく水中ウォーキングの場合でもなるべくゴーグル、シリコンでできた耳栓や鼻栓を使うことも塩素対策にはおすすめします。

 

デメリットの2つ目に、水泳の過剰運動による活性酸素の増加が考えられます。
活性酸素は妊活の敵とよく言われますが、体内の免疫機能や感染症予防に一定の量が必要です。
しかし、活性酸素が一定量を超えて過剰になると、バランスが崩れて「酸化ストレス」となります。
卵子・精子など生殖細胞は酸化ストレスからの影響を受けやすい部分であり、ホルモンバランスを崩します。
よく女性アスリートが生理がこないというのは、この活性酸素が過剰に増加し、ホルモンバランスを崩してしまった結果と考えられます。
水泳は非常に効率の良い運動であり、過剰に行うとストレスがかかります。
「これも妊娠のため・・・」と、頑張り屋さんほど、ヘトヘトになるまで運動しがちです。
休憩を入れたり、メニューに水中ウォーキングを取り入れたりして、時間を決めて、過剰に水泳をやりすぎないように気をつけてください。

 

デメリットの3つ目に、不妊治療中における細菌感染の恐れが挙げられます。
産婦人科では、人工授精の当日は水泳、温泉、入浴を禁じている病院が多いです。
人工授精では、精子を注入時にカテーテルによって内膜を傷つけてしまい、傷口から感染症にかかってしまう可能性があるためです。
その他の不妊治療中や妊活中には問題ありません。

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