文春・赤木俊夫の遺書「財務省が主導」圧力に妻は生き地獄

森友事件
森友事件

3月18日発売の週刊文春で、森友学園の財務省理財局による決裁文書改ざん問題により、2018年3月7日に自殺した財務省近畿財務局管財部の上席国有財産管理官・赤木俊夫さん(享年54)の遺書が発覚した。

その内容には、決裁文書の改ざんの経緯が細かく記されている。

遺書の内容だけでなく、俊夫さんの妻の身に降り掛かった関係者たちの圧力、俊夫さんの学歴や性格についても迫りたい。

文春・赤木俊夫の遺書要約

週刊文春の元NHK記者が、赤木俊夫さんの妻から入手した遺書について、全文を公開した。

長文になるため、本記事では遺書の内容を要約した「森友学園問題の告発文」と「家族への謝罪文」について、まとめる。

手記

平成30年2月(作成中)

〇はじめに

 私は、昨年(平成29年)2月から7月までの半年間、これまで経験したことがないほど異例な事案を担当し、その対応に、連日の深夜残業や休日出勤を余儀なくされ、その結果、強度なストレスが蓄積し、心身に支障が生じ、平成29年7月から病気休暇(休職)に至りました。

 これまで経験したことがない異例な事案とは、今も世間を賑わせている「森友学園への国有地売却問題」(以下「本件事案」という。)です。

 本件事案は、今も事案を長期化・複雑化させているのは、財務省が国会等で真実に反する虚偽の答弁を貫いていることが最大の原因でありますし、この対応に心身ともに痛み苦しんでいます。

 この手記は、本件事案に関する真実を書き記しておく必要があると考え、作成したものです。

 以下に、本件事案に関する真実等の詳細を書き記します。

週刊文春「森友自殺 財務省職員 遺書全文公開「すべて佐川局長の指示です」 妻は佐川元理財局長と国を提訴へ【先出し全文】」

森友学園に売却は赤木氏が担当する以前だった「問題は解決していない」

近畿財務局が、豊中市にある国有地を学校法人森友学園に売却したのは平成28年6月20日。

私は、今も連日のように国会やマスコミで政治問題として取り上げられ、世間を騒がせている「森友学園への国有地売却問題」(以下「本件事案」という。)を、昨年(平成29年)2月から担当していました。私は、この時点では、本件事案を担当していませんので、学園との売買契約に向けた金額の交渉等に関して、どのような経緯があったのかについてはその事実を承知していません。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

売却の8ヶ月後に赤木俊夫さんが森友事案の担当に配属されている。
つまり、赤木さんの前任者が決済文書作成に関わっており、「事実はわからない」と遺書に書いてある。

つまり、前任者の証言がまだ取られておらず、問題は解決していないということになる。

前代未聞の事案「全ては財務省主導」

 森友学園に関する財務省担当窓口は、理財局国有財産審理室。
主な担当者は杉田補佐、担当係長等であるという。

社会問題化する以前から、当時の担当者は、事案の動きがあった際、その都度本省の担当課に応接記録(面談等交渉記録)などの資料を提出して報告しています。
したがって、近畿財務局が、本省の了解なしに勝手に学園と交渉を進めることはありえないのです。本省は近畿財務局から事案の動きの都度、報告を受けているので、詳細な事実関係を十分に承知しているのです。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

 事案に関わらず財務局が対応中の事案は、動きがあった都度、財務省と情報共有するために報告するのが通常の業務。

よって、近畿財務局と森友学園だけで交渉進めることはありえない、財務省の主導ありきだと主張している。

財務省の「虚偽」答弁と整合性を図るよう指示

国会対応、国会議員、会計検査院への対応は、以下のような「のらりくらり」スタンスをとるよう財務省から財務局にお達しがあったという。

  • 資料は最小限とする
  • できるだけ資料を示さない
  • 検査院には法律相談関係の検討資料は「ない」と説明する

この事案の対応で、先の国会で連日のように取り上げられた佐川(当時)理財局長の国会答弁の内容と整合性を図るよう、佐川局長や局長の意向を受けた本省幹部(理財局次長、総務課長、国有財産企画課長など)による基本的な対応姿勢が全てを物語っています。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

法律相談について記録した内部検討資料があることは、近畿財務局の文書所管課等(統括法務監査官、訟務課、統括国有財産管理官)の全ての責任者が知っていた。

腐ってるなぁ

元は佐川の指示で決裁文書を修正した

遺書の中で、「2018年3月2日の朝日新聞の報道、および3月7日の国会を空転させた決裁文書の調書の差し替え報道は事実だった」と記述。

 元は、すべて、佐川理財局長の指示です。
 局長の指示の内容は、野党に資料を示した際、学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示があったと聞きました。
 佐川理財局長の指示を受けた、財務本省理財局幹部、杉田補佐が過剰に修正箇所を決め、杉田氏の修正した文書を近畿局で差し替えしました。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

【経緯】

  • 第一回目は昨年2月26日(日)15時30分頃、池田靖統括官から「本省の指示の作業が多いので、手伝って欲しい」と連絡を受け、16時30分頃、役所に出勤した。
  • 3月7日にも、修正作業の指示が複数回あり。赤木俊夫はかなり抵抗した。
  • 楠管財部長に報告し、当初は「応じるな」との指示。
  • 財務省理財局中村総務課長をはじめ田村国有財産審理室長などから楠部長に直接電話があり、「応じることはやむを得ない」と言われ、美並近畿財務局長に報告した。
  • 美並局長は、「本件に関して全責任を負う」と発言があったと楠部長。
  • 楠部長以外にも、松本管財部次長、小西次長の管財部幹部はこの事実をすべて知っている。
  • 財務省からの出向組の小西次長は、「元の調書が書き過ぎているんだよ。」と調書の修正を悪びれもせず、杉田補佐の指示に従い、あっけらかんと修正・差し替え作業を行う。
  • 大阪地検特捜部はこの事実関係をすべて知っている。

これが財務官僚機構の実態なのです。
 パワハラで有名な佐川局長の指示には誰も背けないのです。
 佐川局長は、修正する箇所を事細かく指示したのかどうかはわかりませんが、杉田補佐などが過剰反応して、修正範囲をどんどん拡大し、修正した回数は3回ないし4回程度と認識しています。
 役所の中の役所と言われる財務省でこんなことがぬけぬけと行われる。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

佐川パワハラ理財局長の指示の下、決裁文書が書き換えられたことはハッキリした。

しかし佐川は「出世」以外、決済文書を書き換える理由はない。

佐川に指示を出した人間がいたのかーーー。

処罰を受けるべき者一覧

森友事案は、すべて本省の指示、本省が処理方針を決め、国会対応、検査院対応すべて本省の指示(無責任体質の組織)と本省による対応が社会問題を引き起こし、嘘に嘘を塗り重ねるという、通常ではあり得ない対応を本省(佐川)は引き起こしたのです。 この事案は、当初から筋の悪い事案として、本省が当初から鴻池議員などの陳情を受け止めることから端を発し、本省主導の事案で、課長クラスの幹部レベルで議員等からの要望に応じたことが問題の発端です。 いずれにしても、本省がすべて責任を負うべき事案ですが、最後は逃げて、近畿財務局の責任とするのでしょう。 怖い無責任な組織です。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

赤木氏が処罰を受けるべきだと名指しする人物は以下の通りである。

  • 佐川理財局長
  • 当時の理財局次長
  • 中村総務課長
  • 企画課長
  • 田村国有財産審理室長ほか幹部
  • 担当窓口の杉田補佐(悪い事をぬけぬけとできる役人失格の職員)

この事実を知り、抵抗したとはいえ関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました。
 事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。
 今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

妻や家族への謝罪

家族(もっとも大切な家内)を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です。 私の大好きな義母さん、謝っても、気が狂うほどの怖さと、辛さこんな人生って何? 兄、甥っ子、そして実父、みんなに迷惑をおかけしました。

週刊文春 赤木俊夫の遺書

手記とは別に、俊夫さんが妻に宛てた手書きの遺書もある。

封筒には「大好きな○○へ ありがとう 苦労ばかりかけて、ゴメンネ」と書かれており、

内容の一部は「昌子へ これまで本当にありがとう ゴメンなさい 恐いよ、 心身ともに滅いりました」と感謝と謝罪の言葉、今の心情が綴られていた。

森友問題
佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それにNOを誰れもいわない
これが財務官僚王国
最後は下部がしっぽを切られる。
なんて世の中だ。
手がふるえる。恐い

命 大切な命 終止符

家族も無念であろう。

遺書はガセ?文春の信憑性

本記事を書いた文春記者は元NHKの相澤冬樹氏である。

相澤氏は森友問題が発覚した当初から取材し、2018年夏にNHKを退職。同年、大阪日日新聞に入社している。

かつて赤木さんは大阪日日新聞の経営母体である鳥取の地元紙「日本海新聞」の愛読者であったためか、 相澤氏が記者を外されNHKを辞めたことを赤木さんの奥さんが知り、「会いたい」と言ったのかもしれない。

奥さんに「これ、見たいですよね?」 と赤木俊夫さんの遺書を差し出され、興奮する相澤氏。

ところが中身を大きな声で読み上げるくらい相澤氏が興奮してしまったため、赤木妻からの信用を失い、結局、遺書は託されなかったという。

しかし、夫の死後、財務省と近畿財務局の度重なる妻への圧力や身勝手な態度に、妻の気持ちが変わっていき、公開を決意したらしい。

***

関係者は遺書(告発した手記)が手書きではなく、パソコンで誰でも書くことができるニセモノで、文春の記事はガセだと主張するであろう。

しかし、手記が赤木俊夫さん本人による手書きの遺書と一緒にあったことと、赤木氏しか知り得ない内容で、事実関係との辻褄が合っていることから、紛れもなく本物であるとわかる。

また、遺書は裁判証拠の一つとして、妻が提出するだろうから、そこで明らかになるはずだ。

命と引き換えた赤木さんの訴えを私たちは蔑ろにしてはいけない。

財務省と近畿財務局から赤木さん妻への圧力がひどい

週刊文春が報じた、赤木俊夫さんの妻に対する財務省・近畿財務局の対応が酷すぎる。

俊夫さんが亡くなった翌日、近畿財務局の上司にあたる楠管財部長が自宅を訪れた。
そこで、楠は「遺書があるなら見せてほしい」と妻に求めたという。

「私はものすごく怒りました。だって森友のことで死んだのは間違いないじゃないですか。はっきり断りました」

週刊文春

ほかにも

  • 妻の目の前で「赤木を殺したのは朝日新聞や!」と叫んだ職員がいた
  • 「財務局で働きませんか?」と誘われた
  • 財務省職員が麻生大臣の墓参りを断るよう仕組んだ

中でも麻生大臣絡みの対応はひどい。

赤木さんの妻に電話した財務省職員が、すぐさま妻の兄にも電話をかけ「妹さんは大臣に来て欲しいと言っていますが、マスコミ対応が大変だから断ります」と一方的に言い、翌日妻がそれを聞かされたという。

麻生大臣は翌年の命日にも「遺族が来て欲しくないということだったので伺っていない」と答弁しており、近畿財務局の美並局長は「大臣の墓参を断ってくれてありがとう」と妻に礼を言ったという。

赤木俊夫の顔写真・学歴・性格「妻に優しく、超明るい人」

赤木俊夫
赤木俊夫さん遺影

名前赤木俊夫(享年54)
生年月日1963年
出身岡山県
学歴高卒→国鉄に就職→ 近畿財務局京都財務事務所に勤務しながら立命館大学法学部(夜間)に通う
職業国家公務員(財務省近畿財務局管財部 上席国有財産管理官 )
趣味書道、建築、落語鑑賞、音楽鑑賞(坂本龍一ファン)、読書
口癖「僕の契約相手は国民です」
性格誠実、優しい、何でも一生懸命、ネアカ
家族妻、義母、兄、甥、実父

赤木さんの妻いわく、「(夫は)超明るい人で、よく笑う。ケンカはほとんどしなかった。」と話している。

また、俊夫さんは幅広い趣味を持ち、そのために自己投資は惜しまないことから、向上心の強い人間であったと思われる。

うつ病で自殺「震えがすごく真っ青」

亡くなる前の赤木俊夫さんについて触れる。

  • 俊夫さんは、いつも笑っているような温厚で明るい性格であった。
  • しかし、2017年2月26日(日)池田靖統括に呼ばれて「池田さんが困っているから」と登庁したことが始まりであった。
  • 赤木は2度目の文書改ざんに抵抗したものの、逆らえず、結局手伝ってしまう。
  • 同年4月11日から13日に会計検査(森友事案)があり、「絶対もう一回ある」と赤木氏が妻に零す。
  • 4月、夫婦で淡路島旅行に行ったが、笑顔がない赤木俊夫の写真が残っている。
  • 俊夫さんは人事異動が心の支えだった
  • 6月23日の内示では赤木さん以外、全員異動になった。
  • 6月28日18:30特捜部が来庁。「自分は狙われている」
  • 7月15日精神科を受診し、うつ病と診断される。
  • 7月19日震えがすごく、顔が真っ青「森友のことだけやないんや」
  • 7月20日病気休暇
  • 検察の捜査で「自分は狙われている」背任にはならないが、証拠隠滅の罪を自分一人に着せるシナリオが見えて怯える
  • 12月25日ドクターストップにも関わらず、久保田検事より通電(20分)事実上の聴取
  • 妄想で「玄関の前に検察がおる!」と繰り返し叫ぶ
  • 2018年3月 佐川が懲戒で辞職
  • 3月2日 朝日新聞の森友文書改ざん報道「死ぬ死ぬ」夜中にロープを持っていくが妻止める
  • 3月3日 妻にメール「もう僕は山にいるからメールしないで」妻連れ戻す
  • 3月6日 「死ぬところを決めている」ふたたび山へ
  • 3月7日Xデー 妻の出勤時に「ありがとう」(いつもは「いってらっしゃい」)
  • 同日11:45 妻メールで大丈夫?に「はい」と返信
  • 同日16:06 妻メールに返信なし
  • 妻急いで帰るも自宅で首吊り。妻は110番「夫は財務局に殺された」

赤木氏の妻は記者に遺言を渡して自分も自殺するつもりであった。
佐川氏に夫の手記を渡すとき、佐川氏が自宅で呼び鈴を何度も鳴らされつらい気持ちを心配するほど心優しい人なのである。

しかし、度重なる財務省の不誠実な対応を受け、夫の死を無駄にしたくない思いから、真相を究明するために裁判を起こすことに決めた。

佐川と国を相手にして、1億1000万の損害賠償請求。

もちろん、お金が目的ではない。

***

この官僚システムを変えない限り、佐川みたいな腐った官僚はいくらでも湧いて出る。

官僚の解体には政権交代しかない。

そして腐った政治家。世襲はもう時代外れなのだ。

これを機に、二世議員、二期目総理を禁止にしてはどうか。

はたして、本当の黒幕・安倍総理が逮捕される日は来るのだろうか。(ため息)

遺書公開後の関係各所の対応「新事実ないから再調査なし」

国会での追求が続く中、佐川氏は国税庁長官に、中村氏は同省参事官駐英公使に栄転している。

そして朝日新聞により改ざんが明るみになった数日後、赤木さんは自殺して、佐川は辞任、中村は1ヶ月の停職処分となり、財務省の職員合わせて20人が処分された。

大阪地検特捜部は、佐川ら38人全員を不起訴処分(嫌疑不十分)とし、刑事責任は誰も問われないまま捜査は終わっていた。

しかし今回、遺書で新たな事実が判明した以上、財務省は再調査をする必要がある。

3月18日

財務省の対応

「財務省はできる限りの調査を尽くしたため、新たな事実は見つかっていないと考えることから、再調査は考えていない。」(財務省官房長 茶谷栄治氏)

佐川氏

佐川氏の自宅に訪問しても応答はなかった。

麻生大臣

信任した麻生大臣「佐川は適任だと思ってる」(JNN)

当時、佐川を「適任な人」として任命した麻生大臣は、辞めた佐川氏の任命責任を感じていないという(2018年時点)。

そして、今回の赤木さんの手記公開を受けて、麻生大臣は「新事実はないから再調査はしない」と言った。

安倍総理のコメント

安倍総理

「財務省においては麻生大臣のもと、事実を徹底的に明らかにしたところであります。改ざんは2度とあってはならず、今後もしっかり適正に対応していくものと考えております。」

つまり、麻生大臣が事実を徹底的に明らかにしたから(していないが)、もう話を蒸し返すことはないという意味だ。

総理自身の責任については、問いに応じることはなく、無言で去っていった。

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